ぽぽぽぽぽーの正体
スーパーや薬局で買い物をしていると、いつもどこからか軽快なリズムが聞こえてくる。
ポポポポポーポポーポポー・・・
最初はいつものスーパーの音楽くらいにしか感じていなかった。
ところが、来る日も来る日も聞いていると、この耳に残る曲の正体がどうしても気になってくる。
これは何という曲なんだ?
気になる・・・
ガチで気になる。
ダメ元で店内でSoundHoundを使って読み取るが、もちろんこんな曲は出ない。
誰か曲名を教えてくれ・・・
そう思いながら月日は流れた。
時には眠れない夜もあった。
幾多の苦労を乗り越え、この話を色んな人に打ち明けるうち、ついにこの曲の正体を知る者が現れた。
結論から言うと、これは誰かの曲とかじゃない、とある販促用の機械から流れてくる曲だった。
これだwww
めちゃくちゃスッキリした。
そして、この曲をいつでも聞ける喜びと安堵感に包まれた。
どうやら群馬電機株式会社という会社が製造している店頭用POP関連商品の「呼び込みくん」で、2000年11月に販売開始されて以来、この記事の執筆時点で19年のロングセラーとなっている。
そして、この機械に収録されている曲が「ポポポポポー」であるという結論のようだ。
いや、でも待てよ。
こんな奴スーパーにいたっけ?
この両手の手書き感とか、首がやや右上がりにナナメっているのとか、なんか洗練されていない感じで気持ち悪い。
顔面が電光掲示板に挿げ替えられているタイプもいるし。
そしてこのカエルみたいな顔もなんか可愛くないし。
イケてないから棚の裏とかに隠してあったのかな?
スーパーで実機を確認
こんな奴スーパーにいたら絶対気づくだろ。
俺は確認すべく、改めてスーパーに向かった。
うわっ、普通にいたww
そこには大量のブドウに埋もれるといういうぞんざいな扱いを受けながらも健気に働く呼び込み君の姿が。
結構過酷な状況下で働かされているらしい。
ん?
・・・遠くの方から同じ曲が聞こえる。
あれwwこっちにもいるww
今度は冷蔵庫の縁に立たされながらも健気に働く呼び込み君の姿が。
これは足元はだいぶ冷えるだろうし、何よりこの足場が悪い中で直立不動で頑張っている。
きっとこの様子だと閉店までこのままここで休みなく働かされるのであろう。
最初は可愛くないと思っていたコイツのお澄まし顔も、過酷な労働環境の中で日々働き、沢山のツラいことを乗り越えた上での余裕ぶった表情だったということがよくわかった。
立派じゃん。
そうしみじみと感じながら俺はスーパーを後にした。
この事実が判明するまで、俺は呼び込み君の存在を感じたこともなかったが、よくよく見ると1店舗のスーパーで2体もの存在を確認できた。
まさに縁の下の力持ち。
陰ながら店の売上を支えている彼らの存在に気づき、店頭で見かけたら是非労ってあげてほしい。
きっと君のすぐ側にもほら・・・
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