ビートメイクレッスンメモ(サンプリング・ミキシング)

本稿は楽器経験のない筆者が理論側からアプローチしてビートメイカーになるまでの備忘メモシリーズである。
当該メモは筆者が気に入ったコード進行をベースとしてChatGPTの補助を受けながらビートを作成し、ビートメイクレッスンでの指摘をもとにレベルアップに必要な要素をまとめたものである。
音楽になじみのない人が音楽を作れるようになるまでの過程を垣間見ることで、同じ状況の人の参考になることに資すると考えて公開するものであり、正確性を保証するものではない。

目次

スケールの特定を行う

以下のコード進行をそのまま利用してビートを作成する。

動画におけるコードの記載はF#M7 – D#m9 – A#m6 – G#Dom7である。

これらのダイアトニックコードが含まれるスケールはF#MかD#mであるので、このどちらであるのかを考える。

F#M: F#M7 / G#m / A#m7 / BM7 / C#7 / D#m7 / E#m7(♭5)
D#m: D#m7 / E#m7(♭5) / F#M7 / G#m / A#m7 / BM7 / C#7

それぞれのキーであった場合の進行は以下の通りになる。

F#M: I – IV – III – II
D#m: III – I – V – VI

コード進行から考えると、D#mの流れが一般的であるため、キーはD#mであると考えられる。

サンプルをチョップして配置する

今回は素直にD#mのサンプルをそのまま利用する。

Spliceからドラッグ&ドロップで一旦そのままトラックに張り付ける。

続いて、カッターのアイコンをクリックして切りたい位置を選択すると、その部分でサンプルが分割される。

よく見るとサンプル名が記載されているバーが分割された位置で切れ目が入っているのがわかるだろう。

続いて、音の長さが合わない場合にはトラックに表示された波形の端をクリックしたままカーソルを動かすと伸び縮するが、そのまま実行すると伸ばせばピッチが低くなり、狭めればピッチが高くなる。

音声サンプルの引き延ばしを行ってもピッチが変化しないようにするためにはサンプルをダブルクリックし、ウインドウを開いてModeをStretchに変更する必要がある。

次に、チョップしたサンプルを並べる。

まず、トラック上にあるチョップしたサンプルを複製したい場合はShift + カーソル移動で行うことが出来る。

また、配置について小説のアタマとズレる時は、Shift + Qクオンタイズすることができる。

フェードを調整する

チョップしたサンプルのフェードイン・フェードアウトについて調整を行う。

Xのようなボタンを押すと、サンプルの波形にカーブが登場する。

こちらをクリックしたままカーソルを動かすことでフェードイン・フェードアウトの調整を行うことが出来る。

ビートにサンプルをハメる

そのままSONGを鳴らすと、サンプルがひどく浮くので、ミックスを行う。

まずはチャンネルラックを開き、Allを選択してすべてのチャンネルを表示する。

続いて、黒いバーをすべて選択し、Ctrl + Lミキサーにルーティングされる。

まずはすべての音量をゼロにして、無音にする。

ビートの要素として大切なキックを中心とし、それに合わせて他の要素の音量を定めていく。

右クリックでキックの音量を元に戻し、他の音量を調整した。

続いて、エフェクターを差していく。

右側のslotの1から順に重ねていく。

音が遠くから鳴っている状態を作る

VOCALをビートになじませるために、主張の強いVOCALサンプルが遠くで鳴っているように調整したい。

なお、音が遠いと感じる時の特徴は以下のとおりである。

  1. 音量が小さい:音源から遠く離れると、音の強度は減少します。これは、音が広がるにつれてエネルギーが散逸するためです。
  2. 高音が聞こえにくい:これは、高周波数の音波が低周波数の音波よりも大気中での減衰が大きいためです。その結果、遠くから聞こえる音は低音が主体となります
  3. エコーまたはリバーブ:音が遠くから来ると、それが周囲の物体に反射してエコーやリバーブ(残響)として聞こえることがあります。
  4. 音の遅延:音は光よりも遅く進むため、遠くの音源からの音は、音源で音が発生した後に聞こえます。これは特に雷鳴などで顕著です。
  5. 音色の変化:遠くから聞こえる音は、通常、近くで聞こえる音とは異なる音色を持つことがあります。これは、音が空気中を通過する際に、特定の周波数成分が他の成分よりも強く減衰するためです。

そのため、音量以外については高音をカットしたり、リバーブをかけたりする調整を行えば良いということになる。

Fruity Reeverb 2

まずはリバーブをかける。

ここではLarge Hallを選択した。

Fruity parametric EQ 2

次にEQ(イコライザ)を使用する。

右側が高音、左側が低音なので、高音についてカットする。

Fruity PanOMatic

最後にパンの調整を行う。

パンの調整をしない場合は、すべてのパートが1列に並んで演奏している状態に聞こえるため非常に不自然なものになる。

これを左右にずらすことにより、自然に聞こえるようになる。

よりリアルさを追求するのであれば、キック・スネア・ハイハットのパンの設定は同一になるはずであるが、ビートメイクにおいてはスネアが中心でハイハットはずらすなどの調整でも自然であるとのことである。

Fruity PanOMaticを使用することで、時間の進行に合わせてパンの位置が変動する調整を行うことが出来る。

AMTは動く範囲、SPDは動く速度である。

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