みんなが欲しかった簿記の教科書日商3級(CH1,vol.2)

簿記3級の勉強をしているけど、イメージが沸かないよーって人のために、TAC出版の「みんなが欲しかった簿記の教科書 日商3級」を読みながら、話を膨らまして行こうと思う。

理解に繋がるようにブワーっと話を広げるので、参考になる部分だけ拾って、よくわかんなかったら読み飛ばしてどんどん先に進めて行くことが合格への近道だ。

目次

簿記の基礎

会計期間

よく「あの会社何月決算なの?」なんてやりとりがあるけど、会社の1年は暦年(1月1日からスタートして12月31日に終わる)とは限らない。

むしろ3月決算とか12月決算とかが多くて、2月決算とか9月決算とかもそこそこある。

例えば3月決算なら、4月1日をスタートとして、翌年の3月31日を最終日とする期間が「会計期間」となる。

なお、上場企業で四半期決算が求められているなら、「会計期間」が4分割され、それの積み上げの「累計期間」という概念が登場する。

第1四半期は会計期間=累計期間だが、第2四半期以降は、別概念となる。

例えば、3月決算なら第2四半期末日は9月末日で、第1四半期会計期間は4月から6月で、第2四半期会計期間は7月から9月となる。

つまり、5月に100万円売上があり、8月に100万円売り上げがあったとすると、第1四半期会計期間の売上は100万円、第2四半期会計期間の売上は100万円、第2四半期累計期間の売上は200万円となる。

簿記の5要素と貸借対照表、損益計算書

BSとPLについてはこちらの記事を参照してほしい。

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5要素が左右のどっちに来たら増える・減るだけを暗記すれば、後はロジカルに導きだせるので、簿記を学習する上で暗記は殆ど要らない。

仕訳と転記

仕訳が何なのかという概念的な話はは下記を参照してほしい。

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テキストの例題を一つずつ解説すると下記の通り。

1.商品100円を売り上げ、代金は現金で受け取った。

現金が増えた→現金は資産→資産の増加は左側→左側に現金 100

売上が増えた→売上は収益→収益の増加は右側→右側に売上100

2.広告宣伝費100円を現金で支払った

現金が減った→現金は資産→現金の減少は右側→右側に現金 100

広告宣伝費が増えた→広告宣伝費は費用→費用の増加は左側→左側に広告宣伝費 100

3.銀行から現金100円を借り入れた。

現金が増えた→現金は資産→資産の増加は左側→左側に現金 100

借入金が増えた→借入金は負債→負債の増加は右側→右側に借入金 100

4.借入金100円を現金で返済した。

現金が減った→現金は資産→現金の減少は右側→右側に現金 100

借入金が減った→借入金は負債→負債の減少は左側→左側に借入金 100

5.株式を発行し、100円が普通預金口座に払い込まれた。

預金が増えた→預金は資産→資産の増加は左側→左側に預金 100

増資を行い、株式を発行した→資本金が増えた→資本金は純資産→純資産の増加は右側→右側に資本金 100

6.商品100円を売り上げ、代金は現金で受け取った。

上記1.と同じなので割愛。

7.広告宣伝費100円を現金で支払った。

上記2.と同じなので割愛。

仕訳のルール

ここでは仕訳の貸借が必ず一致することをルール1、勘定科目の順番に決まりはないということをルール2としている。

ルール3として挙げるならば、仕訳は

(仕入)XXX(買掛金)XXX

仕入 XXX / 買掛金 XXX

のような書き方はどういう書き方でも良いということ。

ただし、問題文で書き方に指示があればそれに従うこと。

転記とは

仕訳を勘定口座(勘定科目ごとに設けられたT勘定)に記入することを「転記」と呼ぶ。

その勘定口座を全部合わせたものを「総勘定元帳」とか「元帳」と呼ぶ。

訳わかんないと思うので、もうちょっと簡単に表現するために例を挙げる。

例題
4月1日に10万円持ってタピオカドリンク屋を始めた。4月1日に現金で1万円売り上げ、4月2日に2万円売り上げ、4月3日に1万円の電気代を現金で払った。

この場合、仕訳はこんな感じになる。

4/1:(現金)10,000(売上)10,000

4/2:(現金)20,000(売上)20,000

4/3:(光熱費)10,000(現金)10,000

総勘定元帳は勘定科目ごとに作られるが、現金の総勘定元帳はこんな感じになる。

4/1:[相手勘定]売上[借方金額]10,000[残高]110,000

4/2:[相手勘定]売上[借方金額]20,000[残高]130,000

4/3:[相手勘定]光熱費[貸方金額]10,000[残高]120,000

これでなんとなくわかったと思うけど、こうやって例えば「現金」という勘定科目の増減を累積的に記録しているわけ。

期首残高に累積的な増減を合わせれば期末残高になる。

元帳があれば、特定の勘定科目の増減の内訳を知りたくなった時にパッとわかるので、便利だねって事で作られている。

とにかくここで一番大切なことは、「元帳」がなんなのかってことを理解することだ。

転記の仕方

理論上はテキストのようにT勘定を書いて、相手勘定と金額を記載して作成するものであるが、現代では仕訳を切れば会計ソフト上で勝手に元帳が作られているので、そういうもんかと思っていれば良い。

今回はここまで。

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